記者コラム 外事大事

「北戴河会議」の虚実と米中貿易戦争の行方

    =和田大典撮影
    =和田大典撮影

     例年8月上旬、中国では「北戴河(ほくたいが)会議」の開催が伝えられ、さまざまな臆測が乱れ飛ぶ。今年は米中貿易戦争の激化を背景に習近平国家主席への批判の高まりや中国政局の「異変」を伝える真偽不明の情報がネット上に飛び交った。その背景を考えてみたい。

     昨年の第19回共産党大会で再選された習氏の地位が1年足らずで揺らぐと考えるのは非現実的だが、火のないところに煙が立たないのも経験則だ。習氏への権力集中や個人崇拝の動きに対する批判が根強いことが底流にある。

     党大会を機に製作された記録映画「すごいぞ わが国」に象徴される民族主義的論調への批判が高まったこと…

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    プロフィール

    坂東賢治

    坂東賢治

    専門編集委員

    1981年入社。政治部、外信部を経て91年に香港支局長。中国総局長(北京)、ニューヨーク支局長、北米総局長(ワシントン)を歴任し、現在は論説室専門編集委員。中国政治や米中関係などをウオッチしている。