虐待防止「親になる教育」 客観的根拠を生かした政策検討を 太田房江さん寄稿に

大崎麻子・ジェンダー・国際協力専門家
大崎麻子さん=岡本同世撮影
大崎麻子さん=岡本同世撮影

 頻発する児童虐待に多くの人が胸を痛め、どうすれば無くなるだろうか、と防止策に関心を寄せていることがよくわかり、とても心強く思いました。

 太田房江さんは、「親を孤立させないこと」「地域全体で子どもや親を守り、育む体制をつくること」、そして、「親になる教育をすること」を提案されました。私が三つ目の「親になる教育」に特化してご意見を募集したのは、「親になる教育」とは、一体どんなものなのだろうか? 児童虐待を防ぐ上で、果たして有効なのだろうか? と思ったからです。

 村山正之さんは「親の教育で児童虐待がゼロになる訳ではない」とし、孤立を防ぎ、地域で育む体制をつくることの方が重要だと指摘されました。太田さんの寄稿へのコメントの多くも、(親の)経済的な不安の解消、多様化する家族形態に対する社会的受容、シングルマザーやシングルファザーの仕事と子育ての調和など、親が経済的・精神的に余裕を持って子育てができるような環境づくりを求めるものでした。

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ジェンダー・国際協力専門家

1971年生まれ。国連開発計画(UNDP)本部勤務後、ジェンダー・国際協力専門家に。関西学院大客員教授(ジェンダー論)。著書に「エンパワーメント 働くミレニアル女子が身につけたい力」など。公式サイトhttp://www.asako-osaki.net/、ツイッター@akosaki75