消費税100%で「持続可能な未来」実現?

小川淳也・元総務政務官
  • 文字
  • 印刷
小川淳也氏=長谷川直亮撮影
小川淳也氏=長谷川直亮撮影

 最後にこのような変革を超長期にわたって続け、100年の危機を乗り越えた先の日本が、いったいどのようになっているか。その見通しを共有して一連の原稿を終えたいと思います。ただし、今から見るとかなり極端な話になります。もはやSF?との批判も十分受け止めたいと思います。

 しかし、今後、約100年にわたって、人口減少と超高齢化という下方圧力と格闘し続けなければならない現実からは逃れられません。従って、この100年をどうしのぐかが、今後の日本にとって死活的に重要であり、逆に言えば100年先の遠い未来は、人口減少も止まり、超高齢化も落ち着き、エネルギー、資源、食糧、水、空気、土地、あらゆるものとの均衡を前提に定常状態が訪れ、安定するとの希望を持っています。同時に今とは比較にならないほどの超長寿社会が実現し、極めて先進的かつ持続可能な未来が訪れていると信じて疑わないのです。従って、この先100年は、いわば産業革命以降の100年がもたらした、急激な変化と膨張(成長)の後始末をつける100年である。その覚悟と希望を持って、この時代に船出したいのです。

 仮に、今後3~5年ごとに直接国民の意思を確認し、消費増税による価格政策と経済政策、そして社会政策と財政政策を継続して100年たったとします。そのときの日本社会では、消費税は実に100%近い水準になることになります。物価は他の影響がなければ100%増、つまり2倍になっている計算です。充実した社会保障費はプラス100兆円で現在の2倍。かなり安心安定社会が築かれているでしょう。そして最初は、1人1万円から始まったベーシックインカム(全国民一律の最低保障の給付)は、100年後には1人年額100万円。4人家族なら実に400万円保障されることになります。

 それだけではありません。財政は健全化され、それでも余る資金を元手に、税と社会保険料を合わせて約100兆円規模の減税が可能です。正規と非正規、大企業と中小企業でかなり格差のある社会保険料は廃止し、細かい諸税の整理統廃合、場合によっては所得税や法人税、固定資産税など基幹税についても所得再分配に留意しながら、相当程度簡素化、合理化することも可能です。

この記事は有料記事です。

残り1059文字(全文1981文字)

小川淳也

元総務政務官

1971年生まれ。94年自治省入省。2005年衆院初当選。民進党で役員室長などを務めた。立憲民主党幹事長特別補佐。衆院比例四国、当選5回。