「合法下の過ち」救済は人ごとではない 「強制不妊」倉林さん寄稿に

西田亮介・東京工業大学准教授
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西田亮介さん
西田亮介さん

 国の強制不妊訴訟を巡るコメントとして記事やハッシュタグに以下のようなものが寄せられた。

 Tactさんは当時合法だった施策に関して、不遡及の原則に則るべきだという。原則的な考えではある。

 だがTulsa Birbhumさんは民主的判断がときに間違いうることを指摘する。行政は間違わないという無謬(むびゅう)性の原則を、理論面はさておき実践的に信じられるという人は多くはあるまい。古くは沖縄返還交渉を巡る米国との密約や薬害エイズ事件、最近では国連平和維持活動(PKO)日報隠蔽(いんぺい)や働き方改革関連法案を巡る不適切データ、政府と地方政府の障害者雇用者数の水増しなど、我々の政府は重要な情報をよく隠し、改ざんする。まさか「政府が間違わない」などということを…

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西田亮介

東京工業大学准教授

1983年生まれ。博士(政策・メディア)。専門は社会学、公共政策学。著書に『メディアと自民党』(角川新書)、『なぜ政治はわかりにくいのか:社会と民主主義をとらえなおす』(春秋社)、『情報武装する政治』(KADOKAWA)、『ネット選挙 解禁がもたらす日本社会の変容』(東洋経済新報社)など多数。近著に「コロナ危機の社会学 感染したのはウイルスか、不安か」(朝日新聞出版)。ツイッター @Ryosuke_Nishida