外事大事

ローマ法王の訪中はあるのか 歴史的和解の行方を読む

坂東賢治・専門編集委員
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バチカンのサンピエトロ広場でローマ法王に謁見する中国から来た信者ら=2018年4月18日、AP
バチカンのサンピエトロ広場でローマ法王に謁見する中国から来た信者ら=2018年4月18日、AP

 世界12億人のカトリック教徒の総本山であるバチカンが14億人の人口大国、中国との歴史的な和解に動いた。北京を訪れたバチカン代表団が9月22日、中国との間で懸案だった司教の任命権問題について暫定合意に達した。中国は今後、政治的関係の改善を進め、国交正常化に結びつけたい考えとみられ、現在バチカンと国交を持つ台湾も神経をとがらせている。

 暫定合意は中国外務省の王超次官とバチカン外務局次長のカミッレーリ氏との間で調印された。中国は自主独立のカトリック教会として「中国天主教愛国会」を組織し、バチカンと対立してきたが、暫定合意を受け、バチカンは中国だけが認めていた司教8人(うち1人は昨年死亡)を承認すると発表した。これで中国で活動する司教約100人全てがバチカンの承認を受けたことになる。

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坂東賢治

専門編集委員

1981年入社。政治部、外信部を経て91年に香港支局長。中国総局長(北京)、ニューヨーク支局長、北米総局長(ワシントン)を歴任し、現在は論説室専門編集委員。中国政治や米中関係などをウオッチしている。