必要性薄い安倍首相の改憲 論理が破綻

山花郁夫・立憲民主党憲法調査会長
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山花郁夫氏=須藤孝撮影
山花郁夫氏=須藤孝撮影

 安倍晋三首相は本会議で国家の理想を語るのが憲法だという趣旨の発言をしたことがある。驚いたが、首相はもしかしたら憲法を法的拘束力のない教育勅語のようなものだと理解しているのかもしれない。

 憲法は国民から権力を縛るために向けられたものなのに、逆に権力者が国民に示すものだと思っているのだろう。

国民投票は政権の信任投票ではない

 憲法というのは統治のルールでもある。与野党どちらが政権についたとしてもそのルールでやるものだ。時の与党が衆参両院で3分の2以上の議席を持っているから改憲をしよう、という議論はそもそもおかしい。

 首相は国民投票についても、選挙で多数をとるかのような発想で発言している。しかし国民投票は政権選択の選挙ではない。政策についての国民投票が実質的に政権への信任投票になってしまい、失敗した例は欧州でも起きている。

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山花郁夫

立憲民主党憲法調査会長

1967年生まれ。2000年衆院初当選。外務政務官、副法相などを歴任。衆院憲法審査会幹事。衆院比例東京、当選4回。立憲民主党。