
臨時国会が開会中の今、このことに言及しなければならない。今年7月末、大島理森衆院議長が発表した所感のことだ。
衆院議長の所感 政府への警鐘
昨今、政府による公文書の改ざん、隠蔽(いんぺい)、廃棄、そして文書やデータ捏造(ねつぞう)などが相次いでいる。
こうした事態に対し所感は「民主的な行政監視、国民の負託を受けた行政執行といった点から、民主主義の根幹を揺るがす問題」と指摘する。国権の最高機関である衆院の議長がこうした所感を発表することは異例だ。
この所感は、菅義偉官房長官に渡され、与野党各会派にも送付された。この時期の所感発表は、通常国会閉会で森友学園や加計学園問題に幕引きを図ろうとする政府への警鐘の意味もあったのかと思う。
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逢坂誠二
衆院議員
1959年生まれ。北海道ニセコ町長を経て、2005年衆院初当選。総務政務官、首相補佐官、立憲民主党政調会長などを歴任。衆院北海道8区、当選4回。立憲民主党。ニセコ町長時代に全国初の自治基本条例となった「ニセコ町まちづくり基本条例」を制定。地方自治のエキスパートとして知られる。