徴用工問題は「解決済み」か 韓国と付き合うために日本の政治家がすべきこととは 穀田恵二さん寄稿に

菅原琢・政治学者
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菅原琢さん
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 徴用工訴訟問題は、他の問題や事件も絡みながら、日韓関係を揺るがす重要な出来事として報道が続いています。こうした報道から、最も近い隣国と良好な関係を築くのは難しいことであるとの印象を抱いている方も多いでしょう。今回は、いただいたコメントを整理しながら、両国関係の今後の方向性を探っていきたいと思います。

 今回寄せられたコメントは、大きく二つに分けられます。徴用工への補償は日韓請求権協定で解決済みであるとする現在の日本政府の公式見解に沿った意見と、日本(政府)はもっと誠意をもって冷静に話し合うべきだとする穀田恵二議員の議論に沿った意見です。

 「解決済み」派のコメントは、たとえば次のようなものです。「個人請求権の存在は認めていますが請求対象はあくまで韓国政府という立場を一貫すれば良い」(吉本直浩さん)、「確かに個人の請求権は生きていますが、それは日本政府、及び日本企業が背負うものでは無く、韓国政府が全て賄うべき事柄」(てんちょさん)、「日韓基本条約を結んだ時点で、韓国の徴用工とされる人たちへの補償は韓国政府がすべき問題」(イルミネーシ…

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菅原琢

政治学者

1976年生まれ。東京大学先端科学技術研究センター准教授など歴任。専門は政治過程論。著書に「世論の曲解」、「平成史【完全版】」(共著)、「日本は「右傾化」したのか」(共著)など。戦後の衆参両院議員の国会での活動履歴や発言を一覧にしたウェブサイト「国会議員白書」https://kokkai.sugawarataku.net/を運営。