櫻田淳さんのまとめ

北方領土交渉「ロシアと西方世界の確執」どう整合するか 鈴木さん・石破さん寄稿に

櫻田淳・東洋学園大教授
  • 文字
  • 印刷
櫻田淳さん
櫻田淳さん

 鈴木宗男氏と石破茂氏の「政治プレミア」原稿に即して呼び掛けた議論に際しては、筆者の議論喚起原稿に対するものも含めて、読者各位から実に百十数件のコメントが寄せられた。読者各位には、今まで以上に活発な議論に加わっていただいたことに対し、謝意を表する。

 対露「北方領土」交渉落着への安倍晋三首相の熱意は、既に多くの日本の人々が認めるところである。「日本経済新聞」世論調査(1月25~27日実施)によれば、「4島一括返還」支持層が27%、「2島先行返還」支持層が41%、「2島返還」支持層が11%となっている。長らく日本の総意として語られた「四島返還」論は、それが「一括」のものであれ「2島先行」という過程を踏んだものであれ、依然として支持を集めている事情が浮かび上がる。とはいえ、「4島一括返還」支持層が3割に満たないという事実は、その落着の仕方には一定の「柔軟性」が発揮されるべきであると考えられている事情を示唆する。

 鈴木氏が提案する「2島返還+アルファ」論への評価は、その「柔軟性」への評価に結び付いている、「外交…

この記事は有料記事です。

残り905文字(全文1363文字)

櫻田淳

東洋学園大教授

1965年生まれ。専門は国際政治学、安全保障。衆院議員政策担当秘書の経験もある。著書に「国家の役割とは何か」「『常識』としての保守主義」など。フェイスブックでも時事問題についての寸評を発信。