
現代金融理論(MMT)に関心があり、4月の参院予算委員会でも質問した。
みなさんは「貨幣」というと金貨のようなものを思い浮かべるかもしれない。紙幣も金と交換できる兌換(だかん)紙幣として始まった。わかりやすくいえば金貨を持っている人がそれを貸すというイメージだ。
財政破綻はありえない
しかし、現在の貨幣はそうした仕組みではない。金とは関係なく国家の信用で強制的に通用している。極端に言うと元手はゼロだ。誰かにお金を貸した瞬間に、誰かの預金残高が増える。これを信用創造と言う。
財務省などは預金残高が減ってくると国債の引き受け手がなくなり、国債の暴落、信用危機、ハイパーインフレが起きるという議論をする。しかし、実際には国債を発行するとその分、国民の側の預金残高は増えるのだから、破綻はありえない。
この記事は有料記事です。
残り984文字(全文1333文字)
投稿にはログインが必要です。
西田昌司
参院議員
1958年生まれ。京都府議を経て、2007年初当選。党参院国対委員長代行。参院京都、当選3回。自民党細田派。