
平成期に自衛隊は大きく変容した。大規模な災害対処は当然として、国際緊急援助活動、PKOなど海外派遣の即応態勢を整え、テロや海賊、原発事故といった新しい事態対処にも任務を広げてきた。30年で大きく変わった組織の内実はどうなのか。私は毎日新聞の「平成という時代第4部 伝える」という連載(3月28日朝刊)で、冨澤暉・元陸上幕僚長のトップとしての思いに踏み込んで記事を書いた。ただ、退官後も日本における軍事の有り様について論考を重ねている冨澤さんについては、書き足らないテーマがある。憲法改正問題である。憲法記念日に合わせて、いま一度、冨澤さんの言葉を考えてみたい。
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