世論調査あれこれ

オレオレ詐欺は調査の大敵

鬼木浩文・前世論調査室長
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電話機のイメージ
電話機のイメージ

 「オレオレ詐欺」や「アポ電強盗」など電話を使った犯罪が頻発している昨今、世論調査の電話に対しても警戒感を抱く方が少なくありません。電話の内容をモニターすると、調査に応じていただくまでには大きく二つのハードルがあることが分かります。

 一つ目のハードルは「どうして私の電話番号が分かったのか」という問題です。毎日新聞の定例世論調査は、コンピューターで無作為に数字を組み合わせて作った固定電話と携帯電話の番号に電話をかける「RDS法」で実施しています。このため、調査対象者の名前や住所は分かりません。このことを説明すると理解をいただけることも多い。

 しかし、第1のハードルをクリアしても第2のハードルが控えています。固定電話を対象にした調査は、同居している家族のうち18歳以上(有権者)の人数を尋ねる必要があるのです。そのうえで、例えば世帯内の有権者が3人だったら、「1」「2」「3」が同じ確率で出現するようコンピューターで乱数を発生させ、「1」が出たら「年齢が一番上の方が対象です。ご在宅ですか」と続けます。この手法は「追跡法」と呼ばれます。

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鬼木浩文

前世論調査室長

1965年熊本県生まれ。89年入社。千葉支局、政治部、西部報道部、前橋支局次長、政治部副部長・編集委員、宇都宮支局長、社会部編集委員などを経て2017年10月から20年3月まで世論調査室長。