官僚はぼろ雑巾か 酷使は国を誤る

松井孝治・元官房副長官
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松井孝治氏=内藤絵美撮影
松井孝治氏=内藤絵美撮影

 通常国会も最後の最後に、金融庁の金融審議会の市場ワーキンググループ(WG)報告書が「大炎上」して、「こんな報告は受け取らない」とか「撤回しろ」とか「猛省を促す」とか、与党側から見事にはしごを外されていて、担当者の困惑が目に浮かび、少々気の毒に感じております。

 本文をよく読めば、「この金額はあくまで平均の不足額から導き出したものであり、不足額はおのおのの収入・支出の状況やライフスタイル等によって大きく異なる。(中略)重要なことは、長寿化の進展も踏まえて、年齢別、男女別の平均余命などを参考にしたうえで、老後の生活において公的年金以外で賄わなければいけない金額がどの程度になるか、考えてみることである」と、きちんとした指摘をしているのですが、一部メディアや野党の切り取りの中で、与党からすれば「余計な時に政治的配慮もなく余計な報告をしやがって」ということになるのでしょうか。

 皆様にお考えいただきたいのは、官僚の国会対応、政治対応のあり方です。昨年の小泉進次郎衆院議員ら若手…

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松井孝治

元官房副長官

1960年生まれ。83年旧通商産業省入省、94年から首相官邸出向。2001年参院選で京都選挙区に民主党から出馬し、初当選。09年鳩山内閣で官房副長官。参院議員を2期務め13年政界引退。慶応大総合政策学部教授。