人命優先の事前防災に転換を-治水の現状と課題

山本有二・元農相
山本有二衆院議員=2019年6月14日午前11時28分、高橋恵子撮影
山本有二衆院議員=2019年6月14日午前11時28分、高橋恵子撮影

 このところの災害により被災されました方々に心からお見舞い申し上げます。

水害の現実

 毎年、清水寺の森清範貫主が揮毫(きごう)する「今年の漢字」は、阪神・淡路大震災のあった1995年は「震」、東日本大震災のあった2011年は「絆」、西日本豪雨など各地で災害が相次いだ18年は「災」だった。「災」は2回目の採用で近年災害が多発し、国民の不安が拭えないことを意味しているようだ。

 14年には広島土砂災害、15年には関東・東北豪雨、16年は台風10号が東北や北海道を襲い、18年は西日本豪雨と毎年のように水害が発生している。これらの状況をみると(1)北海道から九州まで全国化、(2)局部的集中豪雨によって予想しがたい被害が拡大、(3)台風の勢いが北海道まで維持される異常気象現象、(4)気象庁が初めて温暖化の影響と解説――といった特徴がみられる。こうした自然の猛威に対抗するにはど…

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元農相

1952年生まれ。弁護士、県議を経て90年衆院選で初当選。金融担当相や衆院予算委員長などを歴任。自民党治水議員連盟会長。衆院比例代表、当選10回。