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二階氏を「議長に棚上げ」 策謀は成るか

中川佳昭・編集編成局編集委員
参院選の投開票日、自民党の二階俊博幹事長(左)と共に当選確実となった候補者の名前に花をつける安倍晋三首相=東京都千代田区で2019年7月21日午後9時56分、梅村直承撮影
参院選の投開票日、自民党の二階俊博幹事長(左)と共に当選確実となった候補者の名前に花をつける安倍晋三首相=東京都千代田区で2019年7月21日午後9時56分、梅村直承撮影

 異様に暑い夏だ。一昔前はここまでの猛暑は珍しかった。ただ政治の世界、外交の世界は50年前、60年前と何ら変わっていない。政治家同士のむき出しの権力闘争、国家同士の国益獲得争いの構図はほぼ一緒だ。

 毎日新聞紙上(7月20日付)で作家の保阪正康氏が取り上げた藤山愛一郎元外相(1897~1985)の自伝「政治わが道」(76年・朝日新聞社刊)を読むと、それがよくわかる。同じことを人間は繰り返し繰り返しやっていると思う。

 藤山は財界名門の出(日本商工会議所会頭や大日本精糖などいくつもの企業のトップを務めた。藤山財閥の総帥)。政界入りを「絹のハンカチをぞうきんにした」と評された。派閥も結成し、派閥維持のための資金として私財を投じたが、結局資産をほとんど失い「井戸塀政治家」とも呼ばれた。

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編集編成局編集委員

1962年生まれ。89年毎日新聞社入社。静岡、浜松支局、東京本社政治部。政治部では首相官邸、自民党(小渕、橋本派)、外務省などを長く担当。大阪本社社会部(大阪府庁キャップ)、政治部与党、官邸クラブキャップ、政治部副部長、同編集委員、社長室委員兼編集編成局編集委員などを経て2019年5月から編集編成局編集委員兼社長室委員。