韓流パラダイム

文大統領が沈黙を続ける 2005年に下した徴用工問題巡る外交判断

堀山明子・ソウル支局長
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今年の光復節の8月15日、日本に賠償に応じるよう求めデモ行進する徴用工訴訟の原告ら=ソウル市の光化門広場近くで堀山明子撮影
今年の光復節の8月15日、日本に賠償に応じるよう求めデモ行進する徴用工訴訟の原告ら=ソウル市の光化門広場近くで堀山明子撮影

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が青瓦台(韓国大統領府)幹部として支えた盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権は2005年、強制動員犠牲者の救済問題は「韓国政府に道義的責任がある」として死傷者に追加支援を行う方針を決めた。日韓請求権協定で解決済みとされる範囲はどこまでか、専門家を含む「官民共同委員会」を発足して検証した結果だった。

 日本企業に賠償を命じた昨年10月の最高裁判決は、この決定に矛盾しないのだろうか。韓国外務省が最近、矛盾するという認識は「誤解」だと説明した。当時、ソウル特派員として追加支援を発表する記者会見に出ていた私も、この点は引っかかっていた。14年前の外交判断と最高裁判決の間にある「溝」の背景を検証してみた。

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堀山明子

ソウル支局長

1967年生まれ。91年入社。静岡支局、夕刊編集部、政治部などを経て2004年4月からソウル支局特派員。北朝鮮核問題を巡る6カ国協議などを取材した。11年5月からロサンゼルス特派員。18年4月から現職。