オアシスのとんぼ

展望なき日韓 冷静に考えたい

澤田克己・外信部長
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1998年に来日した韓国の金大中(キム・デジュン)大統領(右)と小渕恵三首相が署名した共同宣言は、65年の日韓基本条約を補完すると期待されていた=東京・元赤坂の迎賓館で98年10月8日、代表撮影
1998年に来日した韓国の金大中(キム・デジュン)大統領(右)と小渕恵三首相が署名した共同宣言は、65年の日韓基本条約を補完すると期待されていた=東京・元赤坂の迎賓館で98年10月8日、代表撮影

 8月下旬にソウルで開かれた「日韓フォーラム」に参加しました。両国の政治家や研究者、ジャーナリストら計50人ほどが顔を合わせる年に1度の会議です。最近の政治状況を考えると不思議なのですが、コーヒータイムの会話では「政治家を含めて、日韓双方とも自制した発言が多いね」という声が出ました。

 ここ数年は互いに「相手側に物申す」的な発言が目立ったという記憶があるのですが、現実があまりに悪いので慎重な発言が増えたのだろうかと考えてしまうほどでした。その中で印象に残った言葉に「以前の関係を回復させることはできない」というものがありました。その背景を考えてみたいと思います。

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澤田克己

外信部長

1967年生まれ。埼玉県狭山市出身。91年入社。ソウル支局やジュネーブ支局で勤務した後、論説委員を経て2018年から外信部長。著書に『「脱日」する韓国』、『韓国「反日」の真相』、『新版 北朝鮮入門』(共著)など。