ウェストエンドから

ブレグジットで考えた 議会制民主主義とは何か

服部正法・欧州総局長
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ジョンソン英首相=2019年9月19日、AP
ジョンソン英首相=2019年9月19日、AP

 欧州連合(EU)からの離脱を巡り、8月下旬以降、ジョンソン英政権と英議会の「反ジョンソン勢力」との対決が激化し、混乱が極まったのはご存じの通り。めまぐるしい日々の動きを追いながら、「議会制民主主義」「議院内閣制」のあり方について、考えさせられた。

 一連の動きをおさらいしてみる。

 ジョンソン首相は「10月31日には離脱する」との姿勢で一貫してきた。これは、EUとの離脱協定にのっとった「秩序ある離脱」であろうと、協定によらない「合意なき離脱」であろうと、必ず離脱期限には離脱するという意味だ。

 そこで、ジョンソン氏が合意なき離脱に突っ込むのを危惧した最大野党・労働党など野党各党と与党・保守党内の離脱穏健派は、夏休み明け(9月3日)に再開する議会に「EUとの交渉がまとまらなかった場合、首相に離脱延期を要請させる法案」を提出し、これを法制化することで合意なき離脱を阻止しようと考えた。

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服部正法

欧州総局長

1970年生まれ。99年、毎日新聞入社。奈良支局、大阪社会部、大津支局などを経て、2012年4月~16年3月、ヨハネスブルク支局長、アフリカ特派員として49カ国を担当する。19年4月から現職。著書に「ジハード大陸:テロ最前線のアフリカを行く」(白水社)。