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「合意のない性交は処罰」に潜む危うさ 被害者のため何をすべきか

江川紹子・ジャーナリスト
江川紹子さん
江川紹子さん

 性被害に対する厳罰化については、多くのコメントが寄せられました。私のまとめがすっかり遅くなり、申し訳ありません。

 その間に、議論のきっかけを作ってくださった辰巳孝太郎氏は、参議院選挙で落選されました。捲土(けんど)重来を期していただきたいと思います。

 辰巳氏の論旨は以下の通りです(寄稿はこちら)。

<現行の法制度で、強制性交罪の成立には、加害者から「被害者の反抗を著しく困難にさせる程度の暴行・脅迫」があったことが必要とされている。有罪のハードルを高くしている、この「暴行脅迫要件」を撤廃し、合意のない性交は処罰するようにすべきだ>

 いただいたコメントの多くは、これに賛同するものでした。

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ジャーナリスト

1958年生まれ。神奈川新聞記者を経てフリー。95年、オウム報道で菊池寛賞。著書に「オウム事件はなぜ起きたか」「名張毒ブドウ酒殺人事件」「『歴史認識』とは何か――対立の構図を超えて」(大沼保昭氏と共著)など。ツイッター@amneris84