
9月に行われた内閣改造・自民党役員人事を経て、同党内に「ポスト安倍」をにらんだ権力闘争の銅鑼(どら)の音が高らかに響き渡った。2021年9月の自民党総裁選に向け、激しい争いが始まった。
今回の改造劇では、小泉進次郎氏の環境相就任を強く推し、自らに近い無派閥議員を経済産業相(菅原一秀氏)、法相(河井克行氏)などの要職に押し込んだ菅義偉官房長官の「すご腕」が目を引いた。
安倍晋三首相が交代を検討していた二階俊博幹事長の続投を強く求め、二階氏に恩を売った。二階氏は80歳、就任3年を迎え、強引な手法による自派閥の拡大には岸田派、麻生派、細田派などの党内各派から強い反発が寄せられていた。
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連載:政史探訪
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