3分でわかる政治の基礎知識

「即位の礼」にあわせて実施 恩赦とは

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“大喪恩赦”で市民に訴える青島幸男さん(中央)=東京・渋谷駅前広場で1989年2月6日
“大喪恩赦”で市民に訴える青島幸男さん(中央)=東京・渋谷駅前広場で1989年2月6日

 天皇陛下の即位に伴う即位礼正殿の儀(10月22日)にあわせて恩赦が実施されます。

 恩赦は刑事裁判の内容や効力を消滅・軽減させるものです。有罪判決を無効にする「大赦」、刑罰を軽くする「減刑」、有罪判決によって制限された資格を回復する「復権」などがあります。

 皇室の慶弔に伴う恩赦は1993年の天皇、皇后両陛下のご結婚以来で26年ぶりになります。

大幅に縮小して対象は55万人

 平成の代替わりの際は、1989年の昭和天皇の大喪の礼の際に約1017万人、90年11月の上皇さまの即位礼正殿の儀の際に約250万人規模で実施されました。

 今回は約55万人が対象で、大幅に縮小しました。恩赦は被害者の意思と無関係に加害者を救済することになり、犯罪被害者対策を重視する政府方針とは矛盾します。世論の批判も予想されるため、限定的なものとしたとみられます。

行政が司法の判断を変える

 平成の代替わりの時は選挙違反に問われた政治家らの公民権が回復し、批判を浴びました。93年の恩赦の際も救済対象1277件の4分の3近くが選挙違反でした。

 恩赦には基準を決めて一律に対象とするものと個別に審査するものがあります。今回、一律に実施される恩赦は罰金刑の確定から基準日までに3年が経過した人を対象として復権させるものとなる見通しです。

 恩赦の対象は内閣が決め、国会でチェックされるわけでもありません。司法の判断を行政の権限で変えるという意味もあります。縮小したとはいえ、約55万人は少ない数ではありません。(政治プレミア編集部)

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