福島処理水問題 安全基準の「ずれ」埋めよ

増子輝彦・元副経済産業相
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増子輝彦参院議員=高橋恵子撮影
増子輝彦参院議員=高橋恵子撮影

 原田義昭前環境相が東京電力福島第1原発事故に伴う汚染水の処理水について希釈して海洋放出すべきだと主張している。環境相として最後の会見でそう言ったのは、彼なりに最後の役割を果たしたかったのだろう。しかし、1年間のキャリアの中で処理水の問題について十分考えたのかという点は疑問が残る。

「ずれ」の原因は政府・東電の対応

 東日本大震災・原発事故から8年半過ぎても福島の現状は決して生易しい状態にはない。福島第1原発の廃炉に向けた燃料デブリの取り出しや除染廃棄物などの最終処分地の問題もある。県内外で4万人を超える避難生活者の生活や心の支援にも取り組まなければならず、依然として課題は山積している。事故の収束を考えると処理水の問題が復興の大きな足かせになっていることは間違いない。

 科学者や原子力行政に関わる知見のある方は科学的な数字だけを見て、海洋放出は大した問題でないという。…

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増子輝彦

元副経済産業相

1947年生まれ。福島県議を経て、90年衆院初当選。2007年参院初当選。民主党副代表、民進党幹事長などを歴任。参院福島。衆院当選3回、参院当選3回。国民民主党。