3分でわかる政治の基礎知識

「メロン、カニ、イクラ……」政治家の贈答はなぜいけない?

  • 文字
  • 印刷
参院予算委員会で答弁する菅原一秀経済産業相=国会内で2019年10月16日、川田雅浩撮影
参院予算委員会で答弁する菅原一秀経済産業相=国会内で2019年10月16日、川田雅浩撮影

 菅原一秀経済産業相が国会で地元の有権者へメロンやカニを贈ったのではないかという疑惑を指摘されました。

 立憲民主党の杉尾秀哉参院議員は「贈答品リスト」を作成したとする元秘書に聞き取り調査した際の音声データを公表。元秘書は菅原氏が「この人はカニ、この人はイクラね」などと指示したと証言しました。

お祭りへの差し入れも禁止

 公職選挙法では、候補者らが選挙区内の有権者に金銭や物品を寄付することを禁止しています。冠婚葬祭における贈答も対象です。

 結婚祝いや香典の場合は、結婚披露宴や葬式などに政治家本人が出席してその場で行う場合は罰則の対象にならない場合もありますが、原則として禁止です。

 スポーツ大会やお祭りへの飲食物の差し入れ、開店祝いや葬儀の花輪、病気見舞い、お歳暮、お中元、入学祝い、卒業祝いなども選挙区内の有権者に対してはできません。選挙期間中かどうかも関係ありません。

線香配布で議員辞職

 小野寺五典元防衛相は1999年に自身や秘書が小野寺氏の名前入りの線香を配り、公選法違反で書類送検され、議員辞職しました。公民権停止3年の略式命令を受けました。

 松島みどり元法相は2014年に、自身のイラストや名前入りのうちわを選挙区内で配った問題で法相を辞任しています。

 昨年は、茂木敏充外相の秘書が選挙区内で数年間にわたり、線香や手帳を配っていたことが発覚しました。茂木氏は配布を認めたうええで、自ら指示をしておらず、線香や手帳などに氏名は記載していないとして違法性はないと主張しました。

票は買えない

 「線香ぐらい…」と思う方がいるかもしれません。しかし、政治家の有権者に対する寄付が厳しく禁止されているのは、もちろん金品で票を買う買収行為につながるからです。

 厳しくしなければお互いの競争を背景にエスカレートし、金権選挙になってしまう危険があります。そうなれば政治の基盤が掘り崩されてしまいます。

 違法であるかどうか以前に、有権者にものを配らなければ当選できないと考える政治家がいるとすれば、政治家の資格はありません。(政治プレミア編集部)

 <政治プレミアトップページはこちら