編集部のまとめ

英語民間試験 高校生「説明不足、不公平、不安、信用できない」

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衆院文部科学委員会で大学入学共通テストで導入される英語民間試験について答弁前に事務方と資料を見る萩生田光一文部科学相=国会内で2019年10月30日午後2時54分、川田雅浩撮影
衆院文部科学委員会で大学入学共通テストで導入される英語民間試験について答弁前に事務方と資料を見る萩生田光一文部科学相=国会内で2019年10月30日午後2時54分、川田雅浩撮影

 <「身の丈」?富裕層に有利? 英語民間試験強行すべきか ご意見募集>にたくさんのご意見をいただいています。

 萩生田光一文部科学相の「身の丈」発言をきっかけに、英語民間試験への批判は高まり、1日に文部科学省は延期を決めました。

 世論の批判に抗しきれなくなった形です。

 まとめ記事を11月6日(水)に掲出すると予告していましたが、急展開となったため、中間報告としてみなさんの意見をまとめます。6日にはあらためて最終のまとめ記事を掲出します。

怒る高校2年生「説明追いついていない」

 当事者である高校生の意見を紹介したいと思います。

 民間試験を最初に受ける立場となる高校2年生の「そら」さんは

 「私の家庭は金銭的に余裕がなく、浪人は絶対にできません。それに加えて、持病があるため別室受験等の合理的配慮をお願いする必要があります。大学入試では別室が用意されていますが英検では用意されておらず、CBTは東京でさえ100席未満です。これでは私は英検受験の際に不利益をこうむる可能性が高いです。これは決して私だけの話ではありません。まずは当事者の視点に立って頂き、ハンディを持つ人、地方に住む人が不利にならない試験を望みます」と書いてくれました。

 やはり高校2年生だという「YK」さんは

 「情報が行き渡っていません。私の高校はほとんどの人が大学に進学しますが、それでも制度について誤解をしている生徒が多く、先生方からの説明も追いついていません。英検第1回の事前予約締切は半月後、このまま続行すれば民間試験の受けそびれ等が原因で進学できない人が続出するでしょう」と言っています。

高校1年生は不安「先行き不明」

 「ジエチルエーテル」さんは「高1生の願い」と題して

 「私は高校1年生ですが周りはセンター試験が廃止されることしか分かっておらず、文科省が2年前には共通テストの概要を知らせるとのことだったが、1年前になっても試験の日程がわからない、TOEICの撤退、英検CBTの予約の延期が起きていた矢先に、文科大臣による共通テストで問題視されている格差を認める発言は非常に残念だった。同級生には英検を2回も受けられない人もいるので平等性が欠けるものだと思います。発言の撤回より共通テストの白紙撤回を願っています」と書いてくれました。

 高校1年生という「いのくま」さんも「絶対に中止にすべき!あと2年半で受験というのに先行き不明である」と不安を訴えます。

高校3年生も「なんのための試験」

 現在の高校3年生は民間試験の対象ではありませんが、無関係ではありません。

 「39」さんは「私は高3生だから合格すれば直接関係はない。しかし、高3だからこその視点での意見を伝えたい」と前置きして「高3生は後期試験まで受けると三月末まで従来型試験を受けることになるが、民間試験が四月から始まる。教育は変わっていないが試験だけが変わる。何のために行う試験なのか。対照表も、試験団体も、文科省も信用ならない」と訴えています。

 「39」さんは「合格すれば…」としか言っていませんが、高校3年生は浪人すると来年は民間試験を受けなければなりません。すると受験前に浪人を前提に民間試験の予約や準備をすることになるのでしょうか。

 やはり高校3年生だという「葉っぱにっく」さんは

 「英語の民間試験導入も、共通テストでの記述も中止を求めます。現在、高3で浪人した場合、民間試験の検定料を払えるか自信がなく、自分の本番の入試を受ける前にもう不安です。お金がないと出願資格さえ取れないとは!こんな不公平な入試はありえません」と書いてくれました。

 同じく3年生の「名無しの高校生」さんは

 「民間試験各団体の浪人生への対応がはっきりしない。個人的にはその点がとても不安に感じる。何故この時期になっても情報が出揃わないのか」と言っています。

 仕組みを整えるのは大人の責任です。高校生をこんなに困らせていいはずがありません。

保護者は困惑「受験生を振り回すな」

 高校2年生の子を持つ親という「匿名」さんは

 「大臣の身の丈発言、許せません。ただでさえ受験は一般家庭にとってかなりの負担であり、受験料、入学金合わせ100万は必要だと学校からも言われています。身の丈だと受けれる大学も限られてきます。そしてこの試験導入に関しても非常に分かりづらく未だにきちんと決まってないのに導入すること反対です!受験生を振り回すのはやめていただきたい」と怒っています。

 「高校生の保護者@埼玉県」さんは

 「高校で息子がもらってきた英語外部検定試験の説明プリントには、『各自でアンテナを高く張って情報収集に努めてください』と書いてありました。何種類もある検定試験の特徴を調べてその中から自分にあった試験を見つけるのって、今の段階ではどれだけアンテナを張り巡らせても難しいです」と訴えます。

「身の丈」発言への不信拭えるか

 延期に伴う混乱は避けられません。ただし、いずれにせよ「身の丈」発言が起こした不信を解消し、受験生だけではなく国民にきちんと説明する必要があります。

 それは萩生田氏だけの問題ではなく安倍政権の責任でもあります。(政治プレミア編集部)

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