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中東への自衛隊派遣、議論の「繰り返し」でいいのか

宮家邦彦・キヤノングローバル戦略研究所研究主幹
宮家邦彦さん
宮家邦彦さん

 「ホルムズ海峡での『有志連合』に日本は参加すべきか?」の議論に対する皆さんのコメントをありがたく拝読した。投稿くださった方々にはあつく御礼申し上げたい。だが、今回ばかりはコメントをまとめるのに往生した。参加「反対論」が圧倒的に多く、あまり議論にならなかったからだろうか。

 感情的な反米主義としか思えない一部コメントを除き、私なりに分類させてもらえば、今回の議論は次の4種類に大別できると思う。

 第一は、日本国憲法を根拠に、そもそもいかなる形であれ、自衛隊の派遣に反対する意見。

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キヤノングローバル戦略研究所研究主幹

1953年生まれ。外務省日米安全保障条約課長、在中国大使館公使、中東アフリカ局参事官などを経て2005年に退職。立命館大客員教授、外交政策研究所代表なども務める。近著に「AI時代の新・地政学」。フェイスブック「Tokyo Trilogy」で発信も。