刀を抜いた厚労省 公的病院再編問題

高橋千鶴子・衆院議員
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高橋千鶴子氏=高橋恵子撮影
高橋千鶴子氏=高橋恵子撮影

 9月27日の朝刊各紙は、公的病院再編を巡り「424公的病院再編必要」「厚労省、異例の名称公表」などと報じた。全国に激震が走り、「地域の実情がわかっていないのでは」などの声が紹介された。東日本大震災で被災し、2016年9月に新築移転したばかりの石巻市立病院は、開院直後のデータで「実績が少ない」と判断されたとして、「復興に水をかける」と怒りの会見を行った。

5年前から忍ばせた強制力という刀

 14年に成立した地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(地域医療・介護確保法)に基づき、各都道府県が地域医療構想を策定している。病床機能を「高度急性期」「急性期」「回復期」「慢性期」に4分類し、圏域に必要な病床数を割り出し、過剰な病床を削減させて医療費削減を狙うものだ。

 私は、この議論の過程で「病棟が閉鎖されているのは医師不足だからだ」と指摘。調査に行った北海道留萌市の病院の院長の言葉を紹介しながら、「やむなく都市部に入院すれば、それでベッドは足りているとなってしまう。そこを固定化したら過疎化が進むじゃないか」と追及し、塩崎恭久厚生労働相(当時)は、「確かに機械的にやれば北海道は、札幌と旭川だけになってしまう」と認めた。「そうならないために地域で話し合うのだ」と言っていたが、経営者同士で誰が身を引くというのか、あるいは首に鈴をつけられるのか。

 加えて「強制…

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高橋千鶴子

衆院議員

1959年生まれ。高校教師、青森県議を経て2003年衆院選初当選。共産党国土交通部会長。衆院比例代表東北ブロック、当選6回。