3分でわかる政治の基礎知識

未婚のひとり親にも支援 「差別」を解消、貧困対策

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シングルマザー専用のシェアハウスでくつろぐ母子=2017年5月
シングルマザー専用のシェアハウスでくつろぐ母子=2017年5月

 政府・与党は未婚のひとり親の税負担を軽減する制度を来年度から始めることを検討しています。

未婚だから支援はなくていい?

 配偶者と死別・離婚した場合は寡婦(夫)控除が適用され、所得税や住民税が控除されます。ところが未婚のひとり親の場合は適用されません。

 ひとり親という状況は同じなのに、過去に結婚していたかどうかで支援策が異なるのは不平等だという指摘は以前からありました。

 自民党の甘利明税制調査会長は「同じ状況にある子どもの公平感を確保する」としています。

 稲田朋美元防衛相も、ツイッターで甘利氏に寡婦控除を未婚のひとり親にも適用するよう要請したことを明らかにしたうえで「問われるのは、家族のあり方ではなく、法の下の平等です。年収205万円の母子世帯で、子の大学進学時に受けられる支援に約54万円も差がでます」と指摘しています。

与党で意見が分かれていた

 公明党は以前から結婚しているかどうかに関係なく、必要なひとり親に対しては支援が必要だとして制度創設を主張していました。

 しかし、自民党の一部には「未婚のひとり親を促進することにつながり、伝統的な家族観を壊す」として根強い反対があり、昨年は与党間の調整がつかず、決着しませんでした。

 しかし今年は税調会長の甘利氏が取り組みを明言したこともあり、27日に開かれた自民党税制調査会の小委員会では異論は出ませんでした。

子どもの貧困対策

 背景には子どもの貧困問題の深刻化があります。ひとり親世帯は貧困率が5割を超え、特に母子家庭は所得200万円以下の世帯が4割近くを占めています。

 甘利氏や稲田氏が指摘するとおり、子どもには責任のない理由で制度上の差がついている現状は、合理的に説明することは難しいのではないでしょうか。(政治プレミア編集部)