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消費税20%? 「富裕層優遇」見直しも IMFが提言

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国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事
国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事

 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は20%への消費税率引き上げを盛り込んだ提言を発表しました。

約10年後に15%

 欧州では20%前後の付加価値税が一般的であることが念頭にあるとみられます。もっとも「2030年までに税率15%、50年までに20%に段階的に引き上げる」という内容ですから、ずいぶん先の話です。「今後10年程度は消費税率を引き上げる必要がない」とした安倍晋三首相の発言とも矛盾しません。

 自民党内には「少子高齢化が急速に進んでいることを考えれば15%への税率引き上げはいずれ避けられない」という意見もあります。

 もっとも消費税率は10%に引き上げられたばかりで、消費への悪影響が懸念されている最中です。「もう15%の話か」となれば消費者心理をさらに冷え込ませる危険もあります。

 IMFの提言とは直接関係ありませんが、11月28日に首相と会った浜田宏一内閣官房参与によると首相は「次は15%と言う人がいるが、そういうことを言うだけで消費意欲や投資意欲が損なわれてしまう」と話していたということです。

富裕層優遇の金融所得課税

 IMFの提言には消費税以外にも大切なことが含まれています。株式の配当や譲渡益に課す金融所得課税は日本では株で何億もうけようが一律20%です。いかにも富裕層への優遇が目立ちます。

 IMFの提言には金融所得課税の税率を段階的に30%に引き上げるべきだとする内容も盛り込まれています。

 しかし、金融所得課税の税率引き上げについては「投資意欲を冷え込ませる」という理由から検討が進む気配はありません。アベノミクスは株高を支えとしている側面があることが影響しています。

 野党の言う「アベノミクスは金持ち優遇」という批判は、少なくともこの部分については当たっていると言わざるを得ません。(政治プレミア編集部)

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