桜を見る会の陰で野党連携の果実 英語民間試験延期に見た政治の原動力

大西健介・衆院議員
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大西健介氏=高橋恵子撮影
大西健介氏=高橋恵子撮影

 秋の臨時国会は、季節外れの「桜」の話題で持ちきりでしたが、その陰で、この国会は、野党共同会派による成果がいくつか結実したことを見逃してはなりません。

 前半戦では、1週間のうちに2人の閣僚が辞任に追い込まれたことで、衆院で120人という共同会派が予算委員会でも重複を避けて質問することが、与党に対する一定のプレッシャーになっているという手ごたえを感じることができました。

 そんな中、かねて、受験生の住む地域や家庭の経済状況によって格差が生じると批判のあった大学入学共通テストへの英語民間試験導入が見送られることになりました。萩生田光一文部科学相の「身の丈」発言が教育格差を容認していると批判を浴びたことが引き金となったことは間違いありませんが、野党が一枚岩となって国会審議で制度の欠陥を繰り返し指摘した成果と言えます。

政府に政策変更を促すために

 地味ですが、会社法改正案の審議で、株主提案権を一部制限する条文に関する野党の修正案を与党に丸のみさせたことも注目に値します。政府提出法案の与党の事前審査が前提となっているわが国では、法案修正は簡単なことではありません。もちろん、野党側の主張に理があったからですが、野党の「大きな塊」が功を奏した結果と言えます。

 いったん国会に法案が提出されると修正が難しいという点を考慮すれば、野党が政府に政策変更を迫る場合には、法案作成前に行われる審議会での議論の段階から国会で問題点を指摘しておくことが効果的です。この点で、私は、政府が一定以上の収入がある高齢者の年金を減額・停止する在職老齢年金制度について、65歳以上の減額対象を絞り込む見直しを断念したのも野党連携の成果だと思います。野党が国会で、「就労抑制効果はなく金持ち優遇策だ」と批判したことで、公明党の態度が慎重に傾きました。

声を上げれば変わる

 国民の声を代弁して政策や法案に反映させることこそが国会審議の本来の役割であることを考えると、こうした成果を一つ一つ積み上げていくことが重要です。

 また、国民の声が政治を動かしたという点で、英語民間試験導入問題では、「自分たちを実験台にしないでほしい」という高…

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大西健介

衆院議員

1971年生まれ。京大在学中の93年に第1回国会議員政策担当秘書資格試験に合格。参院事務局での勤務を経て、2004年から馬淵澄夫衆院議員の政策秘書を務める。09年衆院選に愛知13区で民主党から出馬し、初当選。衆院当選4回。国民民主党。