櫻田淳さんのまとめ

公明は「自民の負の側面」カバーを 二階俊博氏、山口那津男氏の寄稿に

櫻田淳・東洋学園大教授
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1999年、自民、自由、公明3党による連立政権発足のための政策合意後、握手する(左から)小沢一郎自由党党首、小渕恵三首相、神崎武法公明党代表=首相官邸で10月4日
1999年、自民、自由、公明3党による連立政権発足のための政策合意後、握手する(左から)小沢一郎自由党党首、小渕恵三首相、神崎武法公明党代表=首相官邸で10月4日

 現在に至る自由民主党と公明党の連立の枠組みが出来上がって20年がたつのを機に、二階俊博(自民党幹事長)、山口那津男(公明党代表)両氏の論稿をたたき台にして呼び掛けた議論に、30件近くの所見が寄せられた。読者各位には謝意を表する。

 読者各位の所見を一瞥(いちべつ)する限りは、自公連立内閣の「ジュニア・パートナー」としての公明党には、総じて辛い評価が寄せられている。そこには、おおむね次に挙げる二つの中身がある。

 第一に、「護憲と平和の党」を標榜(ひょうぼう)してきた公明党のアイデンティティーに絡む疑念である。「平和と護憲の党である矜持(きょうじ)が全くなくなっている」(<lunatic>さん)、「とりわけ『九条』について、公明党が今後どのように対処するかは注目に値するし、いわば『最後の試金石』と思っている。隙間(すきま)を縫って米軍の要請に応えられる『条文』で妥協するのか、今までの平和の精神を堅持するのかが試される」(<ごきげんマウス>さん)、さらには「一番ガッカリしたのは、戦争出来る国への準備法案に、反対して閣外に出なかった事です。平和の党と言うのも、信用出来なくなっています」(<山名まさる>さん)といった所見は、そうした疑念を表明したものであるといえよう。

 第二に、連立与党を自民党の「ジュニア・パートナー」として構成する公明党の役割が曖昧であるという不満である。「自民党が提出した…

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櫻田淳

東洋学園大教授

1965年生まれ。専門は国際政治学、安全保障。衆院議員政策担当秘書の経験もある。著書に「国家の役割とは何か」「『常識』としての保守主義」など。フェイスブックでも時事問題についての寸評を発信。