3分でわかる政治の基礎知識

いよいよやってくる高齢者の医療費負担増

  • 文字
  • 印刷
コパカバーナでビーチバレーを楽しむ高齢者たち。本気で悔しがり、本気で言い争う=リオデジャネイロで2016年7月9日、梅村直承撮影
コパカバーナでビーチバレーを楽しむ高齢者たち。本気で悔しがり、本気で言い争う=リオデジャネイロで2016年7月9日、梅村直承撮影

 政府・与党は2022年度から、75歳以上の医療費の窓口負担を一定以上の所得がある人に限り2割に引き上げる方針です。低所得の人は現在の1割のままとします。

高齢になるほど負担減

 医療費の自己負担割合は現在は70歳未満が3割、70~74歳が原則2割、75歳以上は原則1割と年齢で分けられています。高齢になるほど負担割合が減っていくのは、高齢になるほど病気になりやすく負担が重くなると想定されるので、それを軽減する趣旨です。

 このような考え方は誰にとっても納得できるものです。しかし同時に、働く人(現役世代)に対する高齢者の割合が現在よりずっと少なかった時代に作られた仕組みでもあります。

 25年には人口の多い団塊の世代(1947~49年生まれ)がすべて75歳以上になります。医療費を含めた社会保障費の急増が予想されています。

 高齢者が増え、現役世代が減っていくなかでは、現役世代の負担増にも限界があります。高齢というだけで負担を軽減するという「理想」を維持することは難しくなってきています。

所得のある高齢者には応分の負担

 高齢者の医療費負担増は多くの国民にとって抵抗のある政策です。当事者の高齢者だけではなく、現役世代にとっても将来への不安と結びつきます。

 ポイントは「一定以上の所得」です。現在でも現役並み所得(年収383万円以上)があれば75歳以上でも3割負担とされています。

 所得の高い一部の高齢者に応分の負担をしてもらうことには納得も得られるかもしれません。一方で生活の厳しい高齢者が受診を控えるなど、実質的な医療の切り下げとならないよう十分な配慮が不可欠です。(政治プレミア編集部)

 <政治プレミアトップページはこちら