実践・明るい社会保障改革

(1)「予防」に向け健保運営側にもインセンティブ

佐藤啓・経済産業政務官
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佐藤啓氏=高橋恵子撮影
佐藤啓氏=高橋恵子撮影

 予防・健康づくりは、健康に無関心な方も含めて、全ての世代・地域の国民を対象に進める必要があります。このため、個人の努力に加えて、個人を支える保険者(健康保険の運営主体)の役割が大変重要です。

 現在、国民健康保険、企業健保組合、協会けんぽといった保険者において、予防・健康づくりの取り組みが進められています。しかし、特定健診や特定保健指導の実施率、生活習慣病の重症化予防、個人へのインセンティブ付与などの取り組みにはバラつきがあり、保険者による予防・健康づくりは道半ばです。

 このため、保険者に対する予防・健康づくりのインセンティブを抜本的に強化した上で、行動経済学の「ナッジ」(人の心理に働きかけて自発的に特定の行動を選択するよう促す手法)の活用による被保険者の行動変容の促進など、保険者による創意工夫を促進すべきであると考えます。

保険者努力支援制度の強化

 現在、国民健康保険向けのインセンティブ措置として保険者努力支援制度があります。これは、保険者(都道府県と市町村)の予防・健康づくりへの取り組み状況について国が評価を行い、保険者に交付金を交付する仕組みとなっています。

 今後は、国民健康保険による予防・健康づくりを強化するため、保険者努力支援制度を抜本的に強化すべきです。具体的には、保険者の予防健康事業では、ウエアラブル機器やデータなどを活用した質の高い民間サービスを積極的に活用するこ…

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佐藤啓

経済産業政務官

1979年生まれ。2003年総務省入省。首相補佐官秘書官や同省選挙課長補佐などを経て16年参院選で初当選。参院奈良選挙区、当選1回。細田派。