3分でわかる政治の基礎知識

辺野古移設「30年以降、9300億円」さらに延びる、増える?

  • 文字
  • 印刷
沿岸で埋め立て工事が進む米軍キャンプ・シュワブ沖でカヌーに乗って抗議する人たち=沖縄県名護市で2019年12月14日、津村豊和撮影
沿岸で埋め立て工事が進む米軍キャンプ・シュワブ沖でカヌーに乗って抗議する人たち=沖縄県名護市で2019年12月14日、津村豊和撮影

 防衛省は米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画の見通しが大幅に延びると発表しました。

 埋め立てなど本体工事の期間が想定の5年から約9年3カ月になり、少なくとも3500億円としていた総工費も約2.7倍の約9300億円になるとしています。

 2022年度以降としていた普天間飛行場の移設は30年代以降にずれ込むことになります。

予定通りに進む保証はない

 軟弱地盤が見つかり、改良工事が必要になったためです。大幅な延期ですが、それでもこの通りに進む保証はありません。

 19年2月に行われた辺野古への移設の賛否を問う県民投票は反対が多数を占めました。移設反対を掲げて当選した玉城デニー知事は改良工事のための設計変更の申請を承認しない考えです。

 国と県が裁判で争うことになれば改良工事の着工が遅れ、完成時期がさらに延びる可能性もあります。総工費も9300億円以内におさまるとは限りません。

移設合意から23年以上

 橋本龍太郎首相とモンデール駐日米大使(いずれも当時)が「普天間の5~7年以内の全面返還」で合意したのは1996年4月です。

 年限付きで合意したのは、普天間飛行場が市街地の中心部にある危険な基地であり、大規模な事故などが起きた場合、日米同盟そのものが危機に陥るため、緊急に移設する必要があるという認識で日米が一致したからです。

 普天間飛行場の危険を一刻も早く除去する必要があることについては誰にも異論はないのです。

地元が反対なら長続きしない

 問題は移設先です。政府は、県民投票や知事選で示された県民の反対があっても辺野古移設は変えない方針です。

 しかし日米に限らず、地元の理解を得られない外国の基地は長続きしないということもまた歴史が教えています。(政治プレミア編集部)

 <政治プレミアトップページはこちら