日米安保を問う

脱「リベラル」の米国と向き合う 同盟基軸は変えず

福山哲郎・立憲民主党幹事長
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福山哲郎氏=大西岳彦撮影
福山哲郎氏=大西岳彦撮影

 日米安保条約を基本とする日米同盟は、日本外交の基軸であり、それは将来的にも変わらないだろう。

 戦後、西側諸国は自由、法の支配、民主主義など国際秩序の構築を進めてきた。北東アジアでこの普遍的な価値を定着させ、地域情勢を安定させるにあたり、日米同盟が果たした役割は大きい。また、自由主義貿易を希求し、日本の戦後の経済成長にも貢献してきた。

 しかし、日米同盟を巡る環境は大きく変容してきている。これまでリベラルな国際秩序の中心的な担い手は米国だった。その米国のトランプ大統領が、国連教育科学文化機関(ユネスコ)や地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」などから離脱した。日本はリベラルな秩序を大切にしながらも、こういった米国とも向き合わなければならない。

同盟「片務的ではない」

 さらにトランプ氏は、日米安保条約について「不公平だ」と発言するなど懐疑的な見方を示している。トランプ氏の真意は分からないが、日米安保条約では、米国は日本が武力攻撃を受けた際、日本と共同対処する代わりに、日本による基地提供などの便宜を受けることになっており、決して片務的なものではない。米国も日米安保条約の地政学的な重要性は十分に認識しているはずだ。

米中双方と関係を安定

 北朝鮮や中国の存在を考えれば、安定的な日米同盟は欠かせない。特に軍備増強を進める中国は、米国と軍事、貿易通商関係で厳しく対峙(たいじ)している。日本も…

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福山哲郎

立憲民主党幹事長

1962年生まれ。大和証券などを経て98年参院選で初当選。旧民主党政権で副外相、官房副長官などを歴任。2017年から現職。参院京都、当選4回。