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編集部の<秀逸>「ゆみこ」さん

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江川紹子さん
江川紹子さん

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江川紹子さんがご意見募集 稲田朋美さんの「いい仕事」から考える「多様性」と「保守の役割」

「ゆみこ」さんのコメント シングルマザーという言葉

 平成が始まったばかりの頃、未婚で母になった。働き、子を育て、毎日を生きてきた。資産家だった訳でも、キャリアがあって未来が約束されていた訳でもなかった私が、何故産む選択をしたのか?どんな気持ちだったのか?どんな苦労があったか?訊ねられても、正確に答えるのは難しい。言葉にした途端に、作り事になってしまうような気がするからだ。

言えることは、今も私はここにいて今日を生きているということ。

後悔はない。

ひとつだけ忘れられない出来事を、この記事のコメントに記したい。

婚姻せずに子を産むと決めて、臨月まで働き、産休を迎えた翌日に、その当時住んでいた世田谷の区役所に行った。助成金についてアドバイスを受けるためだった。

個室に通され、女性の職員がやって来て席に着き、「事情聴取」が始まった。続いて、彼女は倫理について述べ、これからどうするつもりなのか?子どもの気持ちを考えたことはあるのか?身勝手だと思わないのか?と私を責めた。

彼女の言うことは、いちいちごもっともだったし、そんな事は貴女に言われなくてもわかっていると心の中でつぶやきながら、大きなお腹を抱えて、「手続き」の話に行き着くまで耐えた。結局「出産したらまた来てください」というのが、その日得た成果だった。

出産後、引っ越しをしたので、世田谷区役所に行くことは二度となかったが、あの時の事は今も記憶に残っている。

シングルマザーという単語が、頻繁に聞かれるようになってから、世の中の見方も変わってきたように見える。でも、本当のところはどうだろう?

1人親の事情は千差万別だ。特別扱いが必要なわけではないが、当事者と関わる職の方は肝に命じて頂きたい。シングルマザーは犯罪者ではない。

一方で、シングルマザーをトレンドのように捉えてはいけないとも思う。気軽な選択肢のひとつであってはならない。

これからを生きる女性には、覚悟と責任を持って選んで欲しい。

その上で、胸を張って社会に挑んで欲しい。