子年に聞く

議会人の職責果たせ 十分な議論と政府のチェックこそ国会の役目

小川敏夫・参院副議長
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小川敏夫氏=川田雅浩撮影
小川敏夫氏=川田雅浩撮影

 野党の立場で言えば、さまざまな問題があっても安倍政権を食い止められず、退陣に追い込めなかった。自分としては、財務省から隠蔽(いんぺい)、改ざんされていた資料が提出された後にこそ、「森友学園」問題を集中的に追及したかったが、法案審議をする必要もあり、徹底した追及を成し遂げられなかったのが心残りだ。

野党の役割は与党の暴走を止めること

 過去の内閣の例を見ると、これほど問題が山積すれば支持率が下がりそうなものだが、安倍政権の場合は少し下がってもまた元に戻る。積極的に安倍さんがいいというより、他に代わる人がいないということだ。これは野党も反省しなければならない。

 しかし、アベノミクスに具体的な成果がないことは国民も気づき始めた。地元の練馬区のパートの時給は、アベノミクスのはじめのころに700~800円くらいだったが、今は1000円くらいになっている。しかしこれは少子化による人手不足の影響で、表面的な現象でしかない。株価が上がっているといっても日銀や年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が買っており、相場をかなり動かしているはずだ。

 「結局生活はよくなっていない」という実感は多くの国民にある。政権交代の可能性は十分あり得る。

 そのためには野党が固まらなければならない。19年参院選を戦った経緯もあり、参院議員の間にはしこりがあるが、枝野幸男代表を首相候補としてまとまるというのであるから、立…

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小川敏夫

参院副議長

1948年生まれ。裁判官、検事、弁護士を経て、1998年参院初当選。参院内閣委員長、決算委員長、法相、民進党参院会長などを歴任。参院東京選挙区、当選4回。