「至誠通天」長妻昭

隠蔽が当たり前の「答えない」政治 放置すると取り返しつかなくなる

長妻昭・立憲民主党選対委員長
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長妻昭氏=和田大典撮影
長妻昭氏=和田大典撮影

 どんな政権でも不祥事はある。しかし、安倍政権は問題を処理するやり方が異常だ。野党が資料を要求したら廃棄してしまう。コンピューターにデータが残っているのにないと言う。決裁文書を改ざんしてしまう。問題の発覚後に隠蔽(いんぺい)工作をする。こんなことはこれまでなかった。

 「悪(あ)しき官邸主導」のもとでウソをつかざるをえない官僚のみなさんも気の毒だ。自殺者まで出たのに政権はその教訓をまったく生かそうとしていない。

答えない首相

 第1次安倍内閣と第2次安倍内閣以降では、安倍晋三首相の国会での答弁の仕方が大きく変化した。直接やりとりしていると違う人間のようだ。

 首相は、相手が野党であってもそれなりに答えるものだ。野党も国民の代表だからだ。安倍首相も第1次内閣の時は一応は答えようとしていた。

 しかし第2次安倍内閣以降は「ぬかにくぎ」だ。はぐらかすだけで質問をすること自体が無意味になるような答弁しかしない。不祥事があって、いったんは支持率が下がってもまた元に戻ると思っている。たかをくくっている。自民党内からも異論は出ない。

 まだ国会議員になっていなくとも野党の候補予定者が地元でしっかり活動することも大切だ。自民党議員も「カジノ利権や桜を見る会で批判されて次の選挙は危ない」と思えば危機感を持つ。自分の身が危ないと思えば、党内でもの申すようになる。そうしたことも非常に大事だ。

持ち味が生きる社会に

 我々の主張は「一人一人の持ち味が生きる社会にする」、これに尽きる。人の持ち味をつぶす壁が日本にはたくさんあり、壁を取り除けば日本はもっと良くなる。ここがカギだ。

 働いている人の4割の人がサービス残業をしている。ありえないことだ。こんな法律違反がほったらかしになっている国はない。最低賃金も低すぎる。非正規と正規雇用の壁もある。男女の壁もある。教育格差もある。「空気」の壁もある。学校でも企業でも…

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長妻昭

立憲民主党選対委員長

1960年生まれ。日経ビジネス誌の記者などを経て、2000年衆院初当選。厚生労働相、衆院厚生労働委員長、党政調会長などを歴任。衆院東京7区、当選7回。「消えた年金」問題を追及したことで知られる社会保障問題のエキスパート。