子年に聞く

「政権」を知らなかった民主党 1年生のつもりで始める

鉢呂吉雄・元経済産業相
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鉢呂吉雄氏=内藤絵美撮影
鉢呂吉雄氏=内藤絵美撮影

 2020年は「選挙で政権交代」。この1点を目指したい。安倍政権は、「桜を見る会」をはじめ、長期政権の腐敗そのものが表れている。これを正すのが民主主義だ。

 さらに深刻なのが格差の拡大だ。私が初当選したのは、バブル経済の影響がまだ残る1990年2月。日本の税収は60兆円(90年度)だった。その後、バブル経済崩壊、リーマン・ショックと低迷が続き、約30年後の18年度に再び60兆円になったが、その中身はすっかり変わってしまった。法人税、所得税などの直接税が減り、その分を消費税などの間接税が補っている。

 消費税は低所得者に厳しい逆進性がある。そして、アベノミクスは、大企業や富裕層に対して減税し経済を引っ張っていくというものだ。格差拡大を助長し、それが日本の経済的な力の伸びを阻害している。富裕層と貧困層、大都市と地方。日本が抱える矛盾が大きくなっている。

野党に責任

 こういう状況で、なお安倍内閣の支持率が安定しているのは、自民党政治に対抗する軸を示せていない我々の責任だ。野党が大きな塊になるため、野党各党が意見をすり合わせて大きな政策を打ち立てる必要がある。

 柱は三つぐらいでいいと思う。一つは、地球規模で対応しなければならない気候変動への対策だ。エネルギーの見直しなどを大胆に進め、地球の将来にツケを回さないために努力する転換期にしなければならない。

 二つ目は、少子高齢化社会の打開。高齢者が活躍できる環境を整えると同時に、若い世代、子育て世代への支援が強化されるよう、あらゆる制度を作り替えていく必要がある。

 そして三つ目は安全保障だ。これからは米国だけでなく、近隣諸国との外交を積極的にすべきだろう。

 この大きな柱で「新たな日本の姿」を示したうえで、消費税率の見直しなどを行い、公平感のある税制を打ち出せば、大企業、富裕層に配慮した自民党政治の対抗軸として示すことができる。

反省が必要

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鉢呂吉雄

元経済産業相

1948年生まれ。90年衆院初当選、2016年参院初当選。民主党選対委員長、国対委員長などを歴任した。参院北海道。衆院当選7回、参院当選1回。立憲民主党。