参加すれば変えられる政治をつくる

伊藤和真・株式会社PoliPoli最高経営責任者(CEO)
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株式会社PoliPoli最高経営責任者の伊藤和真さん=岡本同世撮影
株式会社PoliPoli最高経営責任者の伊藤和真さん=岡本同世撮影

 2年前にスタートしたPoliPoliのサービスを昨年12月に一新しました。旧サービスでは、国政よりも身近な地域課題を解決していくことで、政治をより身近に感じてもらおうと取り組んできましたが、実は若い人、特に都市部の若い人は地域にあまり関心を持っていないことが分かりました。

 家を買ったり家族を持ったりすると、その地域を良くしようというインセンティブが働くのでしょうが、若い人は必ずしもそうではありません。不満なら引っ越せば良いという人もいるでしょう。しかし、国となるとそうはいきません。むしろ国政課題から入った方が若い人を引きつけられると考え、変更しました。

 国政により関心があるといっても、若い人の政治離れ、政治への無関心、低投票率が問題になっています。しかし、「投票に行くべきだ」という、べき論で動く人は少ししかいないのではないでしょうか。

 なぜでしょうか。若い人には政治における成功体験がないことや、政治で何かが変わると実感している人が少ないからではないでしょうか。これを解決しなければ若い人の政治参加は増えないと思います。

 こうした状況を解決するために、若い人でも分かりやすく気軽に参加できる政治プラットフォームが必要だと考え、サービスを一新したわけです。

スマートフォンに表示させた「PoliPoli」のサービス画面
スマートフォンに表示させた「PoliPoli」のサービス画面

 自分も含めた若い層は、政治や政策が進むというのはどういうことかが分かっていません。また、その過程、経過が見えません。

 新サービスでは、まず国会議員に進めたい政策を発信してもらい、若い人がそれにコメントをつけたり、直接会いに行けたりできるようになっています。

 そうすることで、若い人にも政策の進ちょく状況が可視化され、あるいは自分のコメントが政策決定過程に反映されれば、成功体験を得ることもできます。政治を身近に感じてもらおうというのがPoliPoliの狙いです。

 若い人を引きつけるために、圧倒的な見やすさ、ビジュアルでわかりやすく見せることは非常に大事にしています。また、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で拡散しやすいように、文字もデータではなく画像にしました。利用してくれている高校生から「分かりやすい」という感想が寄せられるなど、効果を発揮していると思っています。

 ゲーム要素も取り入れていて、政策にコメントしたり、国会議員に会いに行ったりすると、「ポリン」というポイントをためられるようになっています。そのポリンを使って国会議員にやってもらいたい政策や陳情ができるようになっています。1000ポリン集めるのが目標と頑張っている女子高校生もいます。

 他方、国会議員の視点でこのサービスを見れば、若い人にアプローチでき、かつ若い人のアイデアももらえるということになります。自分の進めたい政策に関して、若い人と会って議論できるという機会は実は政治家にもそんなに多くないのではないでしょうか。国会議員の側からはそうしたニーズを感じます。

 僕らはイメージとして、このサービスはクラウドファンディングに似ていると思います。何かやりたい人が政策を出したら、みんなでそれを応援するというような。そこには批判のための批判はないですよね。応援しているわけですから。

 メディアではまったくなくて、だれかを応援するとか、政策をちゃんとつくるというサービスにしていきたいと思っています。政治家の打ち出す政策とその進ちょく状況を比較して、政治家を選べるようになったら理想的です。時間はかかると思いますが、こういうプラットフォームが日本に必要だと確信しています。

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伊藤和真

株式会社PoliPoli最高経営責任者(CEO)

FVenturesの東京インターンとしてスタートアップ投資に関わった後、2018年春に毎日新聞社に俳句アプリを事業売却。現在、政治プラットフォームPoliPoliを運営中。慶応義塾大学3年生。現役学生としてはじめて、九州大学にて非常勤講師をつとめた。