新型コロナ

大地震、感染症 これからの日本には病院船が必要だ

衛藤征士郎・元衆院副議長
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衛藤征士郎氏=須藤孝撮影
衛藤征士郎氏=須藤孝撮影

 日本は海に囲まれた島国で地震大国だ。大地震や大津波で多数の犠牲を出してきたし、これからも必ず起きる。それに備えるために「災害時多目的支援船」つまり病院船が必要だ。

感染症患者の隔離が可能

 東日本大震災などで経験したように、大災害時には鉄道や道路などの陸上交通は寸断される。どうしても海からの支援を考えなければならない。その時に内科、外科などの診療科目を備えた「海に浮かぶ総合病院」が役に立つ。

 今回の新型コロナウイルスのような感染症にも対応できる。トイレなどを備えた個室を完備し患者の隔離を可能にする。クルーズ船での感染拡大が問題になったが、クルーズ船の設備は感染を阻止するために造られたわけではないし、乗員も訓練を受けていない。うまくいかないのは当然だ。

 その点、はじめから隔離を前提に造られ、医療スタッフが完備した病院船があれば、たとえば今後、クルーズ船などで感染症患者が発生した際にも移乗させて隔離できるし、患者も安心できる。

 さらに原発事故などの場合の除染機能も必要になるだろう。日本の原発はすべて海沿いにある。これからも大地震や大津波に伴う原発事故が起きないとは断言できない。その備えも必要だ。

24時間以内に全国どこでも

 米海軍が所有している病院船を視察したことがある。約7万トンで1000床ある。強力な自家発電設備があり、医療廃棄物を処理するための焼却炉もあった。海水を淡水化して…

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衛藤征士郎

元衆院副議長

1941年生まれ。大分県玖珠町長などを経て、77年参院初当選、83年衆院初当選。防衛庁長官、副外相、予算委員長、衆院副議長などを歴任。自民党外交調査会長。衆院大分2区。参院1回、衆院13回当選。自民党安倍派。