点検・史上最長安倍政権 掲げた目標は達成できるのか

杉尾秀哉・立憲民主党機関紙・報道局長
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杉尾秀哉氏=高橋恵子撮影
杉尾秀哉氏=高橋恵子撮影

 2月4日の衆院予算委員会で国民民主党の前原誠司議員は、2014年に安倍政権が策定した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の中に、「2020年に東京圏と地方の転出入を均衡させる」との目標が掲げられていたことを踏まえ、安倍晋三首相に実現可能性を問うた。しかし、首相は「47都道府県すべてで有効求人倍率が1倍以上になった」「(東京と地方の転出入を)逆転させるのは難しい。政策がダメだったのではなく、さらに力を入れる」などの言い訳をしただけだった。

 憲政史上最長の通算在職日数を誇る安倍晋三首相。自民党総裁の任期も残り少なくなり、勇退の声もささやかれる。ここらで一度、政権運営を総括しておきたい。

 その一例が前原さんが挙げた地方創生の現実だ。15年から5年間の1期目が今年度で終了するが、20年の東京圏と地方の転出入の均衡は絶望的だ。

 15年9月に首相が1億総活躍社会の実現に向けた基本方針として発表した「新三本の矢」を覚えている人もいると思う。1本目は、「希望を生み出す強い経済」として、20年ごろまでに名目GDP(国内総生産)を600兆円にする数値目標を掲げた。2本目は「夢をつむぐ子育て支援」として、希望出生率1.8。3本目は「安心につながる社会保障」として介護離職ゼロを唱えた。

 名目GDP600兆円の期限は今年だ。途中、国際基準に適合させるため31.6兆円かさ上げされたが、それでも19年の名目GD…

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杉尾秀哉

立憲民主党機関紙・報道局長

1957年生まれ。TBSワシントン支局長、報道局社会部長などを経て2016年参院選で初当選。民進党国対副委員長、広報局副局長などを歴任。長野選挙区、当選1回。