新型コロナ対策 優先的に妊婦へのケアを

矢田稚子・参院議員
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矢田稚子氏=野原大輔撮影
矢田稚子氏=野原大輔撮影

 新型コロナウイルス感染防止対策で、政府の妊婦を守るための発信が少なすぎることに危機感を覚える。新型コロナウイルスに関し、高齢者や基礎疾患がある方の高リスクについては何度も繰り返し発信されているが、妊婦への対応についてはこれまで、ほとんど話題になっていなかった。日本が少子化問題に直面する中、妊婦へのケアは最優先にすべきことのはずだ。

 厚生労働省は「現時点で妊産婦の重症化や死亡率が高いという報告はない」としている。しかし、日本産婦人科感染症学会によると、一般的に妊婦が肺炎に罹患(りかん)した場合、横隔膜が持ち上がるために換気が抑制されてうっ血しやすいことから、重症化の可能性がある。新型コロナウイルスは未知な部分が多く、中国では、死産や新生児が低酸素症だった事例もあるという。その上、感染拡大が問題化したのは2020年に入ってからであり、妊娠初期・中期に罹患した場合の新生児への影響は、全く分からない状況だ。現時点で「妊婦が罹患した症例は少ない」といわれるが、少ないからこそ、妊婦が感染しないように対策を進めるのが重要なのではないか。

 3年間、不妊治療して赤ちゃんを授かった方から「流産しました」という連絡を受けた。新型コロナウイルスが猛威を振るう中、「おなかの子供を守らなくては」と強く思う一方で、通勤電車に揺られて出勤しなければならない。でも、妊婦のリスクは理解してもらえない。「いつまで続く…

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矢田稚子

参院議員

 1965年生まれ。松下電器産業(現パナソニック)社員、パナソニックグループ労連副委員長を経て2016年参院選初当選。国民民主党副代表。参院比例代表、当選1回。