不十分で遅きに失した経済対策 呈してきた「政権末期」の様相

大串博志・衆院議員
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大串博志氏=岡本同世撮影
大串博志氏=岡本同世撮影

 新型コロナウイルス感染拡大に対する緊急経済対策がまとまったが、不十分で遅きに失したものだ。全国民が困っているのに給付を絞りこんだり、過去最大の108兆円と喧伝しているのに中身はスカスカだったりと、愚策というほかない。国会審議が始まる間際になって、急に自民党の二階俊博幹事長や公明党の山口那津男代表が「国民一律10万円給付」に言及し始めたのも、いかに中身がないものだったかを物語るものだ。そしてついには、補正予算案を組み替えざるをえないところにまで追い込まれた。

 すぐに思いつくだけでも五つの大きな問題点がある。一つ目は、とにかく遅いということだ。新型コロナウイルスの問題が大きくなり始めたのは1月半ば。もう3カ月も経過している。ちなみに旧民主党政権では、東日本大震災の発災2カ月後には補正予算を成立させていた。

 二つ目は休業補償がない点だ。政府は感染拡大防止を目指し、人の動きを最小限にするため、国民に外出自粛、事業者に休業を要請している。しかし、休業は事業者にとって死活問題だ。補償がなければ、事業者は安心して休業できない。要請と補償は表裏一体でなければならないのにもかかわらず、安倍晋三首相は「一律の補償はできない」と繰り返している。

 3番目は規模について。108兆円というのは大規模だが、そのうち9割近くは「膨らし粉」にすぎない。返済義務があるつなぎ融資で45兆円、納税期を先延ばしにする税・…

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大串博志

衆院議員

1965年生まれ。89年大蔵省入省。2005年衆院初当選。財務政務官、首相補佐官、民進党政調会長などを歴任。衆院佐賀2区、当選5回。