浅尾慶一郎「将来を語る」

新型コロナ 世界的危機のなかで 「正しい自粛」いつまで続けるか

浅尾慶一郎・元衆院議員
  • 文字
  • 印刷
浅尾慶一郎氏=太田康男撮影
浅尾慶一郎氏=太田康男撮影

 新型コロナウイルスが世界に拡散され、世界経済も第二次大戦後、最大の危機に直面する事態になった。本稿では、この問題を疫学面、社会面、そして経済面から取るべき対策も含めて論じたい。

 まず、結論から。今、一番に取るべき対策は何か? 治療薬のないこの病気に対して、予防薬、治療薬の開発の見通しを立てることだ。

 治療薬がない、予防薬がない中で毎日新規の患者が世界で増えることを報じられると誰もが不安になり、街を出歩く人も少なくなる。いつごろになったら治療薬・予防薬ができるとの大まかな見通しが立ち、そのために国が必要な資源を最大限投入している姿勢を見せることが、一番大切だ。そのことは、すべての人に見通しを与え、いつまで我慢すればよいかの希望も与える。

 3月12日に新型コロナウイルス予防ワクチンの開発に取り組んでいる大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学教授の森下竜一氏の話を聞く機会があった。森下先生はウイルスが細胞に侵入する際に細胞に穴を開ける役割を果たすスパイクの遺伝子情報をコード化したDNAワクチンを開発し、スパイクタンパク質を体内に注入することで、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質抗体を作ることを目指している。

 スパイクタンパク質そのものは、ウイルスが細胞内に入るための鍵のようなもので無毒だ。従って、それを体内に注入して、抗体を作らせることの危険性は理論的にない。一方、こうした抗体…

この記事は有料記事です。

残り2170文字(全文2770文字)

浅尾慶一郎

元衆院議員

1964年生まれ。87年日本興業銀行入行、98年参院議員初当選(神奈川選挙区)、2009年衆院初当選(比例南関東)。17年衆院選で落選。みんなの党政調会長、幹事長、代表を歴任した。外交安保の政策通として知られる。