世界がコロナ禍を乗り越える意思を示す東京五輪

馳浩・元文部科学相
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馳浩氏=須藤孝撮影
馳浩氏=須藤孝撮影

 東京オリンピック・パラリンピックの1年延期は妥当だ。コロナ禍が収束することを前提に考えれば準備期間を考えた運営上も丸1年という期間は合理的だ。

 もちろん、世界中から選手が集まるオリンピックは少なくとも世界保健機関(WHO)が収束を宣言しないと開けないと思う。だから1年後に収束していなければ、再延期も視野に入る。再延期の可能性を考えた上でも1年延期は妥当だ。

 1年延期されたことで選手には大きな影響がある。代表選考については「スポーツは決まったルールに従う」「代表権を得た人の権利は守る」「決まっていない場合は各競技団体が判断する」の三つの原則に沿って考えるべきだ。

 いずれにせよ選手のモチベーションを維持することが大切だ。そのために練習場所を確保する、あるいはコーチの帯同やドーピング検査への対応などの競技環境を維持する必要がある。1年延期したならば当然、その分だけ強化費がいる。その手当てはしなければならない。

 延期に伴う追加費用は開催都市、国、組織委員会、国際オリンピック委員会(IOC)の4者が応分の負担をするが、そのなかから選手が必要とする強化費を出すと約束することが我々国会議員の責任だ。

 オリンピックだけではなく各地でスポーツの大会が中止になっている。プロの場合は休業期間の補償、トップアスリートの場合はスポンサー契約などの問題が出てくる。小中高校やクラブチームも含めたアマチュアスポーツは活動を継続できるようにしなければならない。

 特にオリンピックに出場するようなトップアスリートの場合はスポンサー契約の比重が大きい。スポンサー契約を解除されれば生活の基盤を失うトップアスリートは非常に多い。

 契約であるから企業が必要がないと判断すれば、維持する義務はない。社会的責任として赤字でもスポンサー契約を続ける企業があったとしても、それを強制することはできない。だが、スポンサー契約を継続…

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馳浩

元文部科学相

1961年生まれ。高校教諭、1984年ロス五輪アマレス・グレコローマン90kg級日本代表、プロレスラーを経て、1995年参院初当選。2000年衆院初当選。副文科相、党広報本部長などを歴任。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会理事。衆院石川1区。参院当選1回。衆院当選7回。自民党細田派。