迷走続く新型コロナ対策 政府は基本戦略と戦術の道筋を早急に描け

古賀伸明・前連合会長
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古賀伸明氏=小川昌宏撮影
古賀伸明氏=小川昌宏撮影

 新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、政府は4月7日、7都府県を対象とした緊急事態宣言を発出した。そして、9日後の16日、その宣言の対象を全都道府県に拡大した。

 一定の目安といわれる4月7日から2週間後の21日現在、感染が確認された人数は1万1000人を超え、東京では1日で新しく感染が確認される人数は、100人を上回る日が8日間続いている。

 残念ながら、不十分な結果と言わざるを得ない。まさに容易ならざる事態となっており、中長期的にこのウイルスとの対応は続く覚悟を持つ必要がある。

アベノマスクの大きな疑問

 そんな中、「アベノマスク」という造語まで生んだ布マスク2枚が自宅に配布されるが、私はホームレスを支援するNPOに寄付しようと思っている。

 いくつかの新聞やネット上には、自宅での布製マスクの作り方が掲載されていたし、知人の奥様は以前から布マスクを手作りし、施設に寄付をしている。「大人には小さくまた布マスクがどれほどの効果があるかわからない」という前評判も数多い。一説には400億円を超える経費と聞いており、ある雑誌には、この費用で医療用マスク数千万枚前後買えるとあった。果たしてこの種の政策が効果的だったのか、大きな疑問が残る。毎日新聞の世論調査でも「評価する」は26%にとどまり、「評価しない」が68%に上った。

より困難な人に手を差し伸べよ

 こんな状況下で、「国の役割とは? 政府…

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古賀伸明

前連合会長

1952年生まれ。松下電器産業(現パナソニック)労組中央執行委員長を経て、2002年電機連合中央執行委員長、05年連合事務局長。09年から15年まで第6代連合会長を務めた。現在は連合総研理事長。