地球規模の健康安全保障を 台湾がWHOの枠組みの外にあってはならない

陳時中・台湾行政院衛生福利部長(衛生相)
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記者会見に臨む陳時中氏=台北市で2020年3月18日、福岡静哉撮影
記者会見に臨む陳時中氏=台北市で2020年3月18日、福岡静哉撮影

 感染症は絶えず人類の健康、経済・貿易、旅行に脅威をもたらしてきた。1918年のスペインかぜ、2003年の重症急性呼吸器症候群(SARS)、09年の新型インフルエンザ、12年の中東呼吸器症候群(MERS)、14年のエボラ出血熱、16年のジカ熱――などは、いずれも国際航空輸送によって世界各地への拡散が加速され、グローバル・ヘルス・セキュリティー(地球規模の健康安全保障)に打撃を与えた。

 さらに、19年末に中国の武漢から感染が始まった新型コロナウイルス感染症は、パンデミック(世界的大流行)となっている。世界保健機関(WHO)の統計データ(20年4月29日)によると、世界で302万4059人が感染し、20万8112人が死亡した。その影響範囲は213の国と地域におよび、台湾もこれから逃れることはできなかった。

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陳時中

台湾行政院衛生福利部長(衛生相)

1953年生まれ。台北医学院歯学部卒。行政院衛生署副署長(副衛生相に相当)、総統府国策顧問などを経て17年2月から現職。20年1月から中央感染症指揮センター長として新型コロナウイルス対策の指揮を執る。不眠不休で対応に当たっており「鉄人大臣」の愛称で親しまれる。