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金正恩氏「重体説」騒動、北朝鮮情報は何を信じるべきか

米村耕一・中国総局長
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1日の北朝鮮平安南道の順川リン酸肥料工場の竣工式に参加した金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長=朝鮮中央通信・朝鮮通信、5月2日配信
1日の北朝鮮平安南道の順川リン酸肥料工場の竣工式に参加した金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長=朝鮮中央通信・朝鮮通信、5月2日配信

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の健康状態を巡る騒動は、4月20日に韓国の北朝鮮専門ネットメディアが「心血管手術をした」と報じ、さらに同じ日に米CNNテレビが米情報機関も注視する情報として「手術後に重体」と伝え、5月2日の北朝鮮公式報道が金委員長の動静を動画や写真と共に公開するまで続いた。

 「重体説」や途中から出た「死亡説」は誤りだったわけだが、今回は韓国ネットメディアに加えてCNNが報じ、さらに韓国で著名な脱北者が重体説を補強する発言をしたことで「信ぴょう性がある」との印象が広がった。北朝鮮の最高指導者の生死に関わる情報が、一定の信頼のあるソースから相次いで出された場合、私たちはどう受け止め、何を信じるべきか。それらが試されたケースだったともいえる。

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米村耕一

中国総局長

1998年入社。政治部、中国総局(北京)、ソウル支局長、外信部副部長などを経て、2020年6月から中国総局長。著書に「北朝鮮・絶対秘密文書 体制を脅かす『悪党』たち」。