どうする国民年金

(3)月額8万円のベーシックインカム 財源は遺産!?

井出庸生・衆院議員
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井出庸生氏=高橋恵子撮影
井出庸生氏=高橋恵子撮影

 前稿で「75歳から(生涯月額8万円)のベーシックインカム年金」を提案し、前々稿で提起した、単身女性をはじめとする現役世代の将来の老後の貧困、国民年金が安すぎるという問題に一つの解決策を示した。

 本稿では、75歳からのベーシックインカム年金を実現するための財源について述べたい。国際医療福祉大学大学院の稲垣誠一教授にお願いして試算してもらったところ、75歳から生涯月額8万円を支給すると、75歳以上の人口動態に応じて、5.6兆円から13.6兆円の財源が必要になる。

 私たちは、国費・税金で75歳からのベーシックインカム年金を実現し、より安心感ある老後を過ごしていただく。生涯にわたって、現在よりも手厚い年金が支給されれば、貯金の取り崩しも少なくて済む。その代わり、長寿を全うした後、遺産から居住用不動産や事業継承する未公開会社の株式を除き、さらに一定額を控除した上で、75歳からのベーシックインカム年金で支給した金額を、可能な範囲で国に戻してもらい、次の人、次世代のベーシックインカム年金にリレーしていく財源捻出策を提案した。

 例えば75歳から90歳まで15年間、毎月8万円を受給すると、総受給額は1440万円になる。死亡時に700万円の預貯金があったとする。一定の控除を設けることにしているので、その控除額を300万円と設定した場合、700万円からまず300万円を控除して、400万円を国に戻してもらい、預貯金の遺産は300万円ということになる。

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井出庸生

衆院議員

1977年生まれ。NHK記者を経て、2010年参院選長野選挙区に出馬し惜敗。12年衆院選初当選。衆院長野3区、当選3回。自民党麻生派