#検察庁法改正案に抗議します が政治を動かす

山添拓・参院議員、弁護士
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検察庁法改正案について「解釈変更」前後の文言の違いを書いたボードを示す山添拓氏=岡本同世撮影
検察庁法改正案について「解釈変更」前後の文言の違いを書いたボードを示す山添拓氏=岡本同世撮影

 ツイッターのハッシュタグが異例の拡散を経てマスコミも注目するところとなり、一つの法案を国政の重大課題に押し上げた。野党を動かし、ついには政府・与党が今国会での成立を断念するまでに追い込んだ。政治は、国会内の数の力だけで決まるものではないことを、多くの人が目撃した。

 検察官は、行政官であると同時に準司法官と呼ばれる。特に、刑事事件を提起し、人を罪に問うことができるのは検察官だけであり、また起訴するかどうかを決める裁量が認められる点で、強大な権力を有している。「検察官の職務執行の公正なりや否やは、直接刑事裁判の結果に重大な影響を及ぼすもの」(1949年5月11日参院法務委員会)であり、政治からの独立性が求められる。政権に忖度(そんたく)して不起訴としたり、逆に政権の意向を受けた国策捜査で立件したりすることが横行するようでは、刑事司法の公正さが揺らぐからである。

 そのため従来の検察庁法は、原則として意に反して罷免されないという強い身分保障を与え、代わりに定年が来れば例外なく退官することとしてバランスをとってきた。定年を迎えた検事長が、内閣が決めれば続投できるなどということは、法文上も解釈上も不可能であり議論の余地はない。

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山添拓

参院議員、弁護士

 1984年生まれ。山添拓法律事務所代表。法律事務所勤務などを経て2016年参院選で初当選。共産党参院国対副委員長などを歴任。参院東京選挙区、当選1回。